GM破綻のニュースを聞いてる時に出会った超タイムリーな一冊
企業とは何か〜P.F.ドラッカー
企業とは何か、というタイトルに惹かれたわけでもなく(むしろ知りたくないし(汗))、最近ドラッカーの本を順番に全部読んでるからたまたま手に取った、というだけですが、パラリパラリと開いてみてビックリ!!
本を読む時に、私は最初にまず、目次、はじめに、を読んで、おわりに、の順番で読み始めるんですが、それで既に吸い込まれちゃいました。
この本、1946年に書かれてるんですが、1944年から1年半、ドラッカー氏が経営陣の協力のもと、GMの企業内部を見てまわり、その後、出版したという本なのです。本体の内容の方は別段どうっちゅーことない(ごめんなさい)んですが、あとがきだけでおもしろい!
「はじめに」と「あとがき」だけならほんの数十ページだけだし本屋にもかなり置いてあるので立ち読みでもいいので見てみて下さい
まずすごいのが、あとがきに、GM内でのこの本の評価を書かれているんですが、文字通り、”最低の評価”。GMの紹介本としては一番濃い内容の本のはずなのにGM社内の誰の部屋にも置かれてない。
あげくの果てにはこの本に反論するような形で、当時のスローン社長自ら「GMとともに」という本を著したり。ドラッカー氏にとって残念なことに、その本が20世紀経営者の最高の名著と評されたり(汗 ボロカスですな。
もっとすごいところが、あとがきのさらに続きがあるんです。
ドラッカー氏の本はいまだに売れ続けている教科書のような本でもあるし、何度も新判が出版されているんですが、その都度、巻末にドラッカー氏が意見を追加していってるんです。一番新しいもので2005年。
平たく言えば、「GMの本質はひとっつも変わってない」とのこと(汗
この本を読んでいれば、GMが将来どうなるか、なんて予見できた人はいっぱい居たでしょうね。氏の本を取り入れたのがトヨタやGE(まあどっちも前期はえらい数字出してますが(汗))ですので、やはりGMも聞く耳を持てていれば、このたびの破綻は避ける事が出来たかもしれないと思っちゃいました。
残念ながら、ドラッカー氏は既に亡くなってしまったので、これから先はどうなるんでしょうか。次はクルーグマン氏の本を読んでみるつもりですが、マユツバですかね?(汗 ルックス的には、ジョージクルーニーさんみたいで好きなんですけどね・・・・・・え?髪の色だけ?(笑