行き場を失ったお金はどちらへ。

 こんな田舎ですら、不動産投資に関するお話がかなり入ってくるような昨今になってきました。
 土地も無く、これまで不動産に対する関心も無かった方々が、投資用不動産、しかもボロクソでもいいから自分でリフォームするので。という具合。

 どの方も、最近の書店に並んで居る、「格安物件を購入してリフォームして不労所得を・・・・」という書籍の影響だと言います。
 しかし世の中そう甘くは無く、私の知ってる限りでは、そのような不動産投資で成功している人・失敗している人。ほぼ1:1くらいだと思います。セミナーも、田舎に居てもいっぱいお誘い下さって、ホントに熱心な事ですね。

 ちょっと意味が違うかもしれないが、ゼロサムゲーム状態だと思います。株もゼロサムゲームである。という方が居ますが、不動産に関しては、経験・情報力が株よりもロコツに結果に現れる気がします。

 投資信託はやった。ダメだった。株もやった。ダメだった。貯金は利回りが無し。そこそこ毎月の収入と貯蓄はある。残るは不動産だ!という事でしょう。

 確かに昨今、土地価格が地に落ちて、バーゲン状態の土地が売れずにゴロゴロ。中古住宅も、少し前まで品薄だったのが最近そこそこ流通するようになってきて、買うには最適な時代。しかし、今から不動産投資に初参戦するというのはいかがなものか。


 その方々をバカにするつもりはないですが、株の投資のベンチマークとして私は、数名の、超保守的な人間とずっと繋がりをキープしてて、その人が株に興味を持ったら、「超加熱状態」として撤退するようにしています。・・・残念ながら最近そんな過熱感ありませんが(汗
 不動産も、ズブズブの素人が参戦するようになったらそろそろ終盤戦。撤退準備・・・・・って換金性低い商品だから撤退できんですね(汗

 そりゃ不動産屋やってて最前線にいても、「自分で買って貸そっかな・・・」って思える物件なんて両手の指の本数で足りるくらいなのに、そうそう有りませんって。そんな状態で購入されていますが大丈夫ですかねえ?

 まあ、不動産に限らず、どの投資商品にも「胡散臭い商品の中に埋もれてちょびっとだけ本物が有る」状態なわけだからいいんですかね。
 投資商品のラインナップは相当多岐に渡るようになりましたが、全てのジャンルに落とし穴までちゃんと用意してあって、それを「資産運用のプロ」に見える金融機関・コンサルティング会社が広告しまくって買ってもらって・・・・一昔前なら株でも「ご祝儀相場」なーんて鉄板で儲かるタイミングがいっぱいありましたが、今は儲けにくい時代になりましたねえ。

 投資商品総て、ゼロサムゲームに見えます。