ドラッカーと不動産

最初の謝っておきます。ビジネス書とか、そうゆーのに興味の無い方は読んでもかなり鬱陶しいと思います。飛ばしてください。ごめんなさい。

 奥様に、図書館で借りてきてもらいました。

 「図書館に予約した本が届いてるから取りに行ってきて〜。」としか言われてなかった奥様は、図書館の予約・取り寄せ済みの本に赤い本が並んでるのを見て、「なんだあの本。あんなつまんなそうな本を予約する人ってどんな変わった人なんだ」と思いながら受付に予約カードを提示したらしい。
 程なくしてその本が自分の手元に来て勝手に恥ずかしくなっちゃったそうな。ごめん(汗


 既にこのブログでも何度か紹介している”知の巨人”ドラッカー氏(WIKI)(不動産屋のブログにドラッカーが何度か紹介している時点でこのブログの無方向っぷりが見え隠れするが)。
 個人的に、経営学者というよりも、預言者であると思っています。

 いちいち正しくて、いちいち深い。色々と例文を交えながら書かれているんですが、じゃあこの例は、不動産に置き換えたらどうなるんだろう??と考えられるような構成。

以下、上田惇生氏訳の著書の引用でありますが、

 事業が何であるかを決定するのは顧客である。提供される財やサービスに対し進んで支払いを行ない、経済的な資源を富に変え、ものを商品に変えるのは顧客である。
 企業が自ら生み出していると考えるものが重要なのではない。とくに、企業の将来や成功にとって、それらのものは重要ではない。
 顧客が買っているものと考えるもの、価値と考えるものが、決定的に重要である。それらのものこそ、事業が何であり、何を生み出すかを規定し、事業が成功するか否かを決定する。
 顧客が事業の土台であり、事業の存在を支える。顧客だけが、雇用を創出する。そして、社会が企業に資源を託しているのは、その顧客に財やサービスを供給させるためである。

 私事で恐縮ですが、先日「職人なんてくそくらえ」というテーマでお話しをさせていただきました。聞いた方にとって、内容等ははっきり言ってテーマとかみ合ってるかどうかは良く分からんちんだったかもしれないですが、言いたかったのは上記のドラッカー氏の言われてる事です。
 そして、私なりに氏の文章を解釈したところ、以下の文句が生まれました。他の内容も一緒に見て、私なりの解釈で辿りついた言葉ですが(過去に毎回言ってた事のネタバレでやや恥ずかしいですが)

「不動産屋なんてくそくらえで、ほとんどの不動産屋は、”いい物件を探しに来ました”というお客さんに対して、”不動産屋にとって”良い物件を提示しています。
 お客さんにとって良い物件は何か考えれば、実は良い物件ってどの不動産屋が案内しても、100物件でも10000物件でも、たった一つのハズです。」
 こんな風な事を私が吐いたのを聞いた方、今年だけで既に50人くらいいるはずです。実はドラッカー氏のパクリでした(汗

 当社のような吹けば飛ぶような企業、しかも不動産という割とピンチな業種は、非常に考えに考え、その上でさらに出たアイデアをさらに練りこんでおかなければ本当に吹かれたら飛んでしまいます。
 顧客こそが当社の業種やスタイルを決める。それが”伸びる企業”という単語と結びつくかといえば、昨今ではイコールというよりも、むしろ逆行しているのかもしれません。

 「オシャレで良い商品がありますよ♪」と言っても、「アンタにとってだろ」と思われるような商品の提示は非常に身勝手であり、売買にせよ賃貸にせよ、不動産というカテゴリに馴染まないものだと思います。
 それこそ、賃貸で家賃が月6万といえども、車のローンより高かったりするわけで。


 ドラッカー氏は既に亡くなってしまわれました。President紙でその一文を見た時、私は本当に椅子からひっくり返ってしまいました。「今後は誰が導いてくれるんだ」と他の紙面で見たのが印象的でしたが、有難い事にたくさんの著書を残してもらえてるので、それらの著書と、自分が色々な方向で身に着けた知識とを併せて、”ドラッカー氏の哲学”と”不動産に携わっている人間、前岡”とのコラボについて考えてみようと思いました。まとまったらまたどうしようもないくらいの長文をどこかに書きます。無視してください。


☆☆☆ーーーーーーこの記事書いている途中の出来事ーーーーーー☆☆☆
今って不動産が動くシーズンなんでしょ?不動産と全然関係ない本の事ばっかり書いてていいの?と奥さんに言われました。読み返してみて一言、「確かにその通り!!!」

どっかの会社の社員だったら絶対もっすご怒られていますね。そんな事を綴れるのもまた一興。

 というか、ブログのタイトルの下にちっちゃく書いてあるけども、”堅苦しくない不動産情報を提供しております”って記述・・・・・
 どこのブログよりも究極堅苦しいなこれ(汗